グローバル ビジネスのリスクはますます複雑性を増しています。 諸々の組織と役員会は、競争力を維持してネガティブなニュース見出しに登場しないように、議題としてのリスクに集中的に取り組んでいます。

役員会は、リスクが適切に管理されるようにすること（これはどの組織にとっても大きな課題です）に責任を負っています。 ところで、効果のある 1 つのソリューションは、役員会と上級経営幹部に対する個別の保証レポートの作成機能を強化できる統合的保証です。

ところが、組織にとっての最大のリスクに対するこのような正確な全体像は、上級経営幹部と役員会からは通常見えなくなっています。 その理由の大半は、レポート作成対象となる業務領域と職務領域がすべて縦割りになっているためです。 それにより、非効率、職務の重複、リソースの浪費、無意味な複雑性が生じています。

統合的保証は、すべての保証提供者の活動の調整と、それら提供者の作業とレポート作成の効率化をベースにしているため、効果的なソリューションです。

複合保証とは?

南アフリカの Institute of Directors によれば、統合的保証とは、「総体的には、すべての保証サービスおよび機能が効果的な統制環境を実現し、経営陣、運営組織、その委員会が内部で意思決定するために使用される情報が完全になるように支援して、組織の社外向け報告書を完全にするために、すべての保証サービスおよび機能を組み込み、最適化する」ものです。

この説明は長すぎます！ 手短に言えば、統合的保証とは、経営幹部と保証提供者を効率的に調整し、共同作業を増やして、リスクのより俯瞰的な全体像をつかめるようにするものでしょう。 統合的保証は、社内の保証提供者と社外の保証提供者がより緊密に共同作業を行えるよう、以下のことを行えるようにするものです。

• 統合的保証の主な成果を確認する
• 目的の領域で保証を得る
• リソースが効率的に使用されていることを確認する
• 最も費用対効果の高い方法でリスク保証を得る

組織目標の達成にはどのように役立ちますか?

統合的保証は役員会と上級経営幹部を安心させるだけではなく、以下のことを行うことで組織の業務効率を全面的に調整、改善することができます。

• レポート作成と説明責任を改善する
• すべての従業員をリスクに関する共通の展望のもとに意識合わせし、最重要クラスのリスクごとに保証への取り組みに優先順位を付ける
• 保証提供者の調整作業を増やすことで、計画、リソース割り当て、コスト削減を改善する
• 見逃す可能性のあるリスクの数を減らす
• 組織の統制環境を強化し、適切なタイミングで最も必要とする対象者に適切なレポートを配布する
• 経営幹部と監査委員会からの信頼を向上させる
• 運用の失敗とリスクを大幅に減らす

使用開始方法

統合的保証により、ビジネス上の多大な付加価値が創出されることは明らかです。 しかし、このモデルの使用を開始することとは、思考を大きくシフトさせる必要があるということです。 そして、使用開始の前には、答えなければならない多数の質問があります。 たとえば、統合的保証を調整し、主導するのはどのツール、システム、人材なのか、といった質問です。

役員会は通常、この責任を内部監査部門長により機能する監査委員会に委任するので、内部監査が調整をリードする最適の業務領域と職務であると一般に考えられています。

混乱を最低限に抑えるために作戦を練り、計画すること、および変革をゆっくりと展開することで、統合的保証に向けた手順を踏むことができます。 注意事項をいくつか次に示します。

1. 利害関係者について考えてみてください。 貴社で保証を必要としているのは誰でしょうか?
2. 各利害関係者に対して保証がどのように提供されるかを特定してみましょう。 どのような方法とタイミングが用いられるのでしょう?
3. その保証の提供に関わるチームまたは社員はいくつあるでしょうか?
4. 報告書内の交差点または重複を特定してみましょう。
5. 作業はどこで合理化できるでしょうか?
6. 合理化を実行する従業員、プロセス、テクノロジーは存在するでしょうか?

統合的保証の詳細、 統合的リスクマネジメントにおける統合的保証の役割、 「3 つのディフェンス ライン」モデルにおける統合的保証の役割、導入のヒント については、弊社のホワイト ペーパーをお読みください。